今月の花-2015.10.5
2015年10月5日0時40分
サキシマフヨウ(先島芙蓉) Hibiscus makinoi Jotani et H. Ohba
アオイ科 Malvaceae フヨウ属 Hibiscus
海岸付近から林縁までに生育する常緑または落葉低木です。樹高は2~4m、葉は互生、長さ巾とも7~11cm、五角状~広卵形、上部がわずかに3列、浅い鋸歯があり、葉先は鈍頭、心脚。若い茎、花柄、副萼および萼の背面には、星状毛が密生する。托葉は披針形、長さ約6mm。花はほぼ白色から淡紅色、直径約8~10cm。花弁には縦皺がある。蒴果は卵形、長さ2cm程度、毛を密生する。種子は長い毛を密生し、腎臓形、長さ2.5mm。九州(福江島、甑島、種子島以南)、沖縄各島、日本固有(山渓ハンディ図鑑4
樹に咲く花 離弁花②参照)。
撮影:2012.10.5 沖縄県西表島
撮影:2011.11.15 沖縄県西表島
撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
撮影:2011.11.15 沖縄県西表島
撮影:2011.11.15 沖縄県西表島
撮影:2014.2.8 沖縄県伊平屋島
撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
今、沖縄の野山では、この花が咲き始めています。ほとんど白からピンクの花まであります。濃いピンクの物が気に入ったので、何度か挿し木を試みたのですが、まだ成功しません。また、フヨウが沖縄でも野生化しているのなら、混同しているかも知れません。
今月の花-2015.10.4
2015年10月4日20時35分
ヤエヤマセンニンソウ(八重山仙人草) Clematis Tashiroi Max.
キンポウゲ科 Ranuculaceae センニンソウ属 Clematis
無毛の藤本。葉は羽状複葉、長柄とともに長さ15~20 cm、葉柄ぱ蔓性。小葉は5個、卵状長楕円形、鋭頭、円脚、全縁、3~5行脈、やや膜質、長さ5~10
cm、幅2.5~6 cm、花葉はゆ合し節部に径1~2 cmの楯形となる。腋生の大きな円錐花序は著しく開出し、径6~10 cm、小花梗の基部に1個の包があり、包は長さ3~4
mm、羽状に3裂し、裂片は卵状披針形、小花梗は長さ7~10 cm、萼片は4個、線形~披針形、長さ3 cm位、鋭頭、下面はやや無毛、外面は柔毛を布く、雄芯は多数で最外部のものが最も長く長さ2
cm、葯は線形で長さ2mm痩果は菱形状狭卵形、偏圧、両端は尖り、長さ5 mm、幅2.5 mm位、白色の長い伏毛を有し、花柱は長さ4~5cmで長さ3
mmの開出白毛を密布する。奄美、沖永、沖縄、久米、石垣、西表、与那国。一台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2011.10.4 沖縄県西表島
撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
撮影:2011.11.25 沖縄県西表島
撮影:2011.11.25 沖縄県西表島
撮影:2011.11.25 沖縄県西表島
撮影:2011.12.26 沖縄県西表島
撮影:2011.10.4 沖縄県西表島 撮影:2015.10.3 沖縄県国頭村
今年初めて本島でも確認し、撮影できました。しかし、西表の物は萼片の色が濃い紫色で、匂いも良かったような気がします。薄茶色の萼片の物も有ったのですが、これは古くなった物かも知れません。
今月の花-2015.10.2-2
2015年10月2日22時35分
ナンゴクワセオバナ(南国早生尾花) Saccharum spontaneum L.
イネ科 Gramineae サトウキビ属 Saccharum
地下に太い根茎を有し束生する多年生草本。稈は高さ1.5~5 mに達し花序の下部には絹毛を密布する。葉は上向しきわめて長く、線形、鋭尖頭、質は硬く、長さ50~100cm、幅
4~10mm、辺縁は内曲または包旋し、鞘の口部に長毛を密布し、葉舌は膜質。円錐花序は長さ30~60cm、直生し、銀白色、枝は多数輪生し、細く、開出し、節部には長白毛がある。小穂は長さ3.
5mm位、披針形、第1穎は2脈、第2穎は披針形でやや有稜、第3穎は卵状披針形、第4穎は変化が多い。小穂の基部の長軟毛は長さ小穂の4~6倍。奄美(まれ)、沖縄、宮古、石垣、西表、与那国。―日本(大隅、日向)、台湾、南中国、其他旧世界の熱帯から西は南欧、南は濠州におよぶ(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2014.9.13 沖縄県恩納村
撮影:2010.10.3 沖縄県恩納村
撮影:2014.9.13 沖縄県恩納村
撮影:2011.10.4 沖縄県恩納村
撮影:2013.11.10 沖縄県恩納村
撮影:2013.11.10
沖縄県恩納村
ススキと間違う人がありますが、大きな違いは茎に1個ずつ芽があることです。早生尾花と呼ばれるだけあって、9月から咲き始めます。この銀色の花が遠くで揺れているのを見ると、南国にも秋が到来してくる事を感じさせられます。サトウキビ(Saccharum officinarum) と交配が出来るようです。
今月の花-2015.10.2-1
2015年10月2日23.時55分
タイワンエビネ(台湾海老根) Styloglossum speciosum (Blume) T.Yukawa et P.J.Cribb (←Calanthe formosana)
ラン科 Orchidaceae スティログロスム属 Styloglossum
絶滅危惧IA類(環境省)、絶滅危惧IB類(沖縄県)
林床に生える常緑の地生ランで、高さは50~70cm。径1cmの肉質の根茎を有する。根は節に密生する。偽球茎は長卵形~棍棒型、長さ4~5cm、茎1cmで5~6節からなり、しばしば葉鞘で覆われる。葉は5~6枚、ほぼ2列性、倒披針形、長さ40~60cm、巾7~8cm、先端は鋭尖形、基部は短い葉柄に流れ、ほぼ5葉脈が有る。花茎は30~40cmの長さで、下部には2,3個の管状の鱗片を有し、着花部分は10~15cmの長さである。苞葉は、白っぽく、長披針形、長さ2.5~3cm、早落性である。小花梗と子房は10~20mm無毛。花は黄色。背面の萼片は長楕円形、長さ12~13mm、巾4~5mm、先端は鋭尖形、基部で切れ、5脈。外側の萼片はほぼ同形であるが、わずかに弯曲する。花弁は倒卵形、長さ12mm、巾6~7mm、先端はとがる、基部で結合し、7脈、凹形。唇弁は基部で蕊柱に結合し、長さ7~9mm、蹄型、3列し、外裂片は卵形~三角形あるいはほぼ長方形、長さ2.5mm、頂部の裂片は卵形~長方形、長さ5mm、先端部は切れるかわずかに波状を呈し、頂部近くでは裂けないか、2裂し、凹頭ないし鋭頭、花盤は基部で2個カルスが立ち上がる、距は長さ8~10mm、わずかに前方に弯曲する。蕊柱は太く、長さ4~5mm、全縁の唇弁基部に合着する。葯は卵形~披針形、長さ3mm。花粉塊は細く、棍棒型、長さ2mm、短い花粉塊柄で粘着体(viscidium)に合着する。粘着体は線状。柱頭は1個、半月型。嘴状体(rostellum)長さ3mm、鋭尖、蕊柱部に明瞭に突き出る。沖縄本島、西表、石垣、台湾、海難、香港、マレー半島、タイ、ジャワ、ボルネオ、スマトラ、フィリピン(Degital Flora of Taiwann から引用) 。
撮影:2011.10.22 沖縄県西表島
撮影:2011.10.22 沖縄県西表島
撮影:2011.10.22 沖縄県西表島
撮影:2012.12.21 沖縄県西表島
撮影:2015.1.4 沖縄県国頭村
撮影:2015.1.4 沖縄県国頭村
心が吸い込まれるような感動でした。川沿いの湿度の高い場所に生育していました。沖縄本島ではほとんど見つけることは不可能です。記載文は自身で翻訳したので間違いが多々あると思います。英文に詳しい人は直接アクセスして確認してください。最近の文献(https://www.kahaku.go.jp/research/publication/botany/download/40_4/BNMNS_B40-4_145-151.pdf)にはCalanthe formosana やCalanthe spesiosa からStyloglossum speciosa になるようなことが書かれていました。
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