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素人の横好きでこのサイトをやっています。間違い、ご意見等有りましたら連絡ください。tsugu0619@yahoo.co.jp
今月の花-2013.6.12-35オオシマムラサキ
イリオモテムラサキ(西表紫) Callicarpa oshimensis Hay. var. iriomotensis (Masam.) Hatusima
    シソ科 Lamiaceae  ムラサキシキブ属 Callicarpa 
 基本種に比べ葉は卵形~卵状長楕円形またはまれに倒卵状長楕円形となり先端は長くとがらず基部は著しいくさび形とならず、鋸歯はやゝ小さい。石垣、西表、与那国。―固有 (琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影: 2012.2.6 沖縄県西表島

撮影:2012.6.3 沖縄県石垣島
撮影:2012.2.6 沖縄県西表島

 紫の小さな実がかわいらしいです。

今月の花-2013.6.12-34
オキナワヤブムラサキ(沖縄藪紫) Callicarpa oshimensis Hay. var. okinawensis(Nak.) Hatusima
    シソ科 Lamiaceae  ムラサキシキブ属 Callicarpa 
 基本種(オオシマムラサキ)に比べ葉の先端は長くとがらず、基部は明らかなくさび脚とならず、鋸歯は小さくて数が多い。沖縄。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2008.4.29 沖縄県国頭村

撮影:2006.1.5 沖縄県国頭村
撮影:2008.4.29 沖縄県国頭村            撮影:2007.5.19 沖縄県国頭村

 ちさなちいさな花ですが、なんだかいじらしくなります。
今月の花-2013.6.12-33
ハナガサノキ(花笠木) Morinda umbellata L.
    アカネ科 Rubiaceae  ハナガサノキ属 Morinda
 常縁の藤本、小枝は円形で無毛、径3 mm位、托葉はゆ合し鞘状、長さ3~4 mm。葉は革質、広倒卵形~楕円状披針形、鈍頭または鋭頭、鋭脚、長さ7~12 cm、全縁、上面は無毛で光沢があり、下面は無毛または微毛がある。葉柄は長さ1cm位。頭状花序は長梗を有し枝端に5~10個傘形状に集る。花梗は長さ1.2~4 cm。頭状花序は花時径 5mm位で数花からなり、花冠は白色、車輪状、長さ4mm位、4中裂し、内面は有毛、萼は長さ1 mm位で歯片は微細。液質の集合果は不整球形、径8~10 mm、 橙赤色に熟する。奄美、徳、沖永、久米、大東、宮古、石垣、西表、与那国。―日本(屋久島、種子島以南)、台湾、南中国~印度、マレーシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.16 沖縄県国頭村

撮影:2012.1.259 沖縄県国頭村
撮影:2012.6.16 沖縄県国頭村            撮影:2006.12.10 沖縄県国頭村

 命名は果実の形からかな?

今月の花-2013.6.12-32
アツバアサガオ(厚葉朝顔) Ipomoea stolonifera (Cyr.) J. F. Gmel.
    ヒルガオ科 Convolvulaceae  サツマイモ属 Ipomoea
 海岸の砂浜に生える多年生の匍伏草、全株無毛。葉は肥厚し卵状長楕円形~長楕円形まれに線状長楕円形、長さ1.5~3.5 cm、幅6~20 mm、全縁またはやゝ全縁、鈍頭または円頭まれに凹頭、円脚~心脚、側脈は不明。葉柄は長さ2.5 cm位。集散花序は1~3花、花梗は長さ2.5 cm位、萼片は卵形、鈍頭、長さ1.5 cm位、花冠は鐘形で白色、長さ4~5 cm、子房は完全な2室または不完全な4室。室果は卵円形で長さ1 cm位、種子は密毛を布く。各島、やゝまれ。―日本(南薩、種子島)、台湾、其他の熱帯アジア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。




撮影:2012.5.31 沖縄県伊平屋島

 ニカラグアのLittle corn islandで見たものと一緒かな?Flora de NicaraguaにはIpomoea imperati (Vahl) Griseb.となっていてI. stolonifera (Cirillo) J.F. Gmel.が併記されているのだが、キク葉状の形もあったのを記憶しているのだけど。海岸線の砂浜で生育します。沖縄本島では見つけられませんが西表島では大部繁茂しだしているようです。沖縄県では絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

今月の花-2013.6.12-31
ミツバビンボウカズラ(オモロカズラ) Tetrastigma formosanum (Hemsl.) Gagnep.
    ブドウ科 Vitaceae  ミツバカズラ属 Tetrastigma
 常緑の多年生蔓草で全株無毛、托葉は卵形で長さ3 mm位、巻ひげは葉と対生し無分岐、節間は長さ4~13 cm。葉は 3 出複葉、葉柄は長さ2~4 cm、頂小葉は長楕円状披針形~長楕円形~楕円形、長さ3.5~10 cm、幅2~3 cm、 鋭頭微凸端、円脚~鈍脚、疎低平微鋸歯縁 (各側3~7鋸歯)、側脈は4 ~5 対、小葉柄は長さ1 cm 位、側小葉は斜卵状長楕円形~斜披針状長楕円形、頂小葉よりやや小形、小葉柄は頂小葉のものよりやや短い。花は短い散房花序につき、花梗は長さ5~8 mm。果実は卵円形で長さ5~7 mmに幅4 ~5mm、 帯黄色。沖永、与論、沖縄、八重山群島。―日本(屋久島、口之島) 、台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。




撮影:2012.6.10 沖縄県本部町         

 最近はビンボウカズラでは聞こえが悪いのでオモロカズラで呼ぶようになっているようです。しかし、漢字表記も貧乏蔓になるのかな?

今月の花-2013.6.12-30
フジボグサ(藤穂草) Uraria crinita (L.) Desv. ex DC.
    マメ科 Fabaceae  フジボグサ属 Uraria
 高さ30~150 cmに達する多年生草本で全株細毛を布く。托葉は卵状披針形、長さ1~1.7 cm、辺縁には長毛を有する。葉は大形、小葉は1~3対、楕円形~隋円状長隋円形、時として円状隋円形、長さ8~12 cm、 幅3~7 cm、鈍頭刺毛端、円脚または浅心脚、表面は無毛、下面は脈上に微毛を散生し、多少灰白色、網脈の隆起は著しく、側脈は7~8対、羽軸は長さ4~11 cmで微毛を有し、 葉柄は長さ5~11 cmで微毛を有し、 小葉柄は長さ2 mm位で有毛、小托葉は針状披針形で長さ6~10 cm。総状花序は頂生、密花、狭円筒状、 長さ20~30 cm、幅2 cm位で長毛を密生する。花は双生、淡紫色、小花梗は長さ7mm位で長軟毛を有し、萼は線状披針形で長さ5mm位となり長毛を有し、花弁は長さ7~8mm。莢果は無毛、鉛色、有節、各節は長さ2.5 mm位。石垣、西表。―台湾、南中国~印度(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.9.8 沖縄県西表島

撮影:2012.6.5 沖縄県西表島

撮影:2008.5.25 沖縄県西表島
                           

 Hanamisutoさんの案内でこの花に初めて会った時は感激の余り写真を撮りまくりました。しかし、2008年に撮影した場所では刈り取られてしまていたので再生するのか心配です。この仲間にはホソバフジボグサとオオバフジボグサがあるようです。

今月の花-2013.6.12-29
オオシラタマホシクサ(大白玉星草) Eriocaulon sexangulare L.
    ホシクサ科 Eriocaulaceae  ホシクサ属 Eriocaulon
  葉は束生し線形、長さ7~30 cm、 幅 6~7(~12)mm、漸尖頭、15~17本の細い縦脈がある。花茎は多数でやや硬く、5肋を有し、ねじれ、長さ10~40 cm。 鞘は円く、長さ5~10 cm。 頭花は卵円形、長さ幅ともに4~6 mm、 先端には白色の微毛を密生する。総包片は約10個、卵円形、円頭、全縁または微歯縁、頭花より短く、帯褐淡黄色。花床は無毛。花は多数。花包はくさび状倒卵形、切頭状鈍頭、微凸端、1脈、内方のものは頂端下部の背面に白色の微毛を密布し、外方のものはのち無毛となり長さ2.3 mm、幅2.5mm 位。雄花は長さ2 mm 位、 萼片2個は扁圧した長い杯状にゆ合し切頭、前面は少し裂開し、背面には広翼を有し、無毛、帯白色、花弁3個は先端が3裂した筒状にゆ合し、裂片は長楕円状線形で先端には微毛を散生し腺はなく、雄芯は6個、 葯は黒色で円形。雌花は長さ2 mm 位で短い梗を有し、萼片2個は離生し披針形、ボート形、切頭または凹頭、背面はほとんど無毛で広い翼を有し、花弁は3個で離生し、萼片と同長、へら状線形、漸尖頭、辺縁にはときとして3~5個の細胞からなる微毛を有し、先端には2~3個の細胞からなる梶棒状の毛を有し、内面には粒状微毛を有し腺点はない。室果は3裂し、花柱は室果より少し短い。種子は広倒卵形、茶褐色、長さ0.7 mm、上面には鉤形の乳房突起がある。沖縄、八重山群島。―台湾、南中国、其他の熱帯アジア、マダガスカル島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.6.5 沖縄県西表島

 沖縄本島では、わずかに残った田んぼの畦なども除草剤を使うので生き残ってないのでは?

今月の花-2013.6.12-28
ミミカキグサ(耳掻き草) Utricularia bifida L.
    タヌキモ科 Lentibulariaceae  タヌキモ属 Utiricularia
 細い1年生草本,花茎は直立し高さ6~20 cmに達する。根生葉は線状へら形で長さ1 cm内外に達し花時には消失する。花は黄色で総状に数個をつけ;萼は2唇形,裂片は長さ3 mm位で卵形,倒卵形または円形,やゝ同大,花後増大して果実を包み;花冠は距とともに長さ6~7 mm, 距は萼とほぼ同大で多少湾曲する。室果は卵円形,長さ3~4 mm, 宿存萼に包まれ;種子は倒卵形,種皮の細胞は長楕円形で種子の縦軸に斜に向うためしわがあるように見える。各島。―日本(本州~九州),台湾,中国~印度,マレーシア,濠州(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

 撮影:2011.12.25 沖縄県西表島

 川岸で咲いていました。

今月の花-2013.6.12-27
ミズオオバコ(水大葉子) Ottelia alismoides(L.) Pers.
    トチカガミ科 Hydrocharitaceae  ミズオオバコ属 Ottelia          絶滅危惧II類(環境省)
 淡水中に生える軟弱な多肉質の沈水植物。 葉は根生し、円形~長楕円状心形、長さ5~23 cm、幅 2.5~15cm、膜質、波状縁、7~11脈。葉柄は3角柱形で花梗と同様水深によって長さが異なる。鞘状包は長さ2.5~3.5 cm、 辺縁には波状の3~6翼を有し口部には5~6歯がある。花は白色または微紅色、萼片は小形、長楕円形、緑色、花弁はほぼ同形、長さ2.5cm位、網状脈があり、雄芯は小形で、花糸は短く、葯は線形、子房は鞘状包と同長で狭長楕円形、胎座は6~12個。果実は長さ2.5~3.5cm。各島。―日本(本州~九州)、朝鮮、中国、其他の熱帯アジア、濠州(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島
撮影:2008.3.16 沖縄県石垣島            撮影:2008.3.16 沖縄県石垣島

 清楚な感じのする花です。

今月の花-2013.6.12-26
ミズヒキモ(水挽藻) Potamogeton octandrus Poir. var. Miduhikimo (Mak.) Hara
    ヒルムシロ科 Potamogetonaceae  ヒルムシロ属 Potamogeton 
 水生の多年生草本、,根茎は糸状で匍伏し節部から下根する。茎は糸状で関節を有し分岐する。葉は両型、沈水葉は互生し無柄、針先形で薄質、全縁、3脈、上方のものは浮水葉と混生、浮水葉はやや対生し、有柄、広披針形~卵状長楕円形、全縁,鋭頭または両端鈍頭状鋭頭、長さ1.5~2.5 cm、 幅 3~8 mm、 5脈。葉柄は糸状で葉身と同長または短い。 托葉は長く、膜質、鈍頭。花梗は浮水葉の腋からでて太く、しばしば反曲する。 穂状花序は長さ1~1.5 cm、花軸は糸状で4~8花を疎につける。花は小形、無柄、花軸上に対生し、花被片は4個で小形、菱形状卵形、爪を有し全縁、雄芯は4個、葯はやや無柄、卵形で2室、子房は4個で無柄、離生して1室、1卵子、花柱は短い。果実は無柄、卵形、側扁し、平滑、背縁には不明の稜がある。奄美、与那国。―日本(各地)、台湾、なお種は果実の背面鈍牙歯を有し、花柱は短く、朝鮮、中国~印度、マレーシアなどに広く分布する(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.29 沖縄県西表島

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

 花も早くみたい物です。

今月の花-2013.6.12-25
オモダカ(面高) Sagittaria trifolia L.
    オモダカ科 Alismataceae  オモダカ属 Sagittaria
 湿地に生える多年生草本で匍枝をだしその先端に小球茎をつくる。葉は束生し長さ30~60 cmの葉柄を有し矢じり形,頂片は長さ5~15 cm, 3~7脈,鋭頭または鋭尖頭,側片は卵形~線形で頂片よりはるかに長くかつ狭長で鋭くとがる。花茎は高さ40~70cm,上部は単一または分岐の円錐花序をなし,有梗の白色花を中軸上に3~5個づつ輪生し,節には包を有する。雌花は下方に生じ,梗は長さ1~2 cm, 雄花にはやや長い柄がある。雌花の萼片は卵形,鈍頭,長さ6~8 mmで反曲する。花弁は萼片の2倍大。痩果は広倒披針形,長さ 3~3.5 mm, 両側に全縁または鈍鋸歯を有する広翼がある。各島。―日本(各地),朝鮮,満州,中国~印度,マレーシア。正宗はアギナシ(S. Aginashi Mak.)を西表島から報告しているが疑問である。アギナシはオモダカに比べて匍枝をださず,葉の先端は針状にとがらず,葉腋に小球珠芽を生じない(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

 廃田の溝の中で咲いていました。本島にも生き残っているのだろうか?

今月の花-2013.6.12-24
ヒルギモドキ(蛭木擬) Lumnitzera racemosa Willd.
    シクンシ科 Combretaceae  ヒルギモドキ属 Lumnitzera        絶滅危惧IA類(環境省) 
 高さ10m位に達する常緑の高木、樹皮は褐色でざらつき。葉は互生、肉質、枝頭に束生し、長さ2.5~7 cm、狭倒卵形、全縁またはときとして波状の小鋸歯縁、円頭または凹頭、漸尖脚、,表面は緑色で光沢があり、第2側脈は不明。葉柄は長さ2 mm位。 総状花序は腋生、長さ2~6 cm、萼片は長楕円状円筒形、緑色、長さ5~6 mm、 歯片は短く、花弁は白色、長楕円形、長さ4 mm、 幅 2 mm位;雄芯は10個で花弁と同長;子房は1室で3卵子。果実は緑色、長楕円形、長さ1.5 cm 位、頂端には萼片を宿存する。沖縄(金武)、久米、宮古、石垣、西表、?与那国―台湾、其他の旧世界の熱帯に広く分布する(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。
撮影:2012.6.4 沖縄県西表島   

 ヘドロ状態の所に生えていて、長靴も深くめり込んでしまう状態でした。

今月の花-2013.6.12-23
コクテンギ(黒檀木) Euonymus Tanakae Max.
    
ニシキギ科 Celastraceae  ニシキギ属 Euonymus
 高さ10 m 直径20cmに達する落葉の小高木。葉はうすい革質、落葉時に紅変し、3 個輪生、楕円形~倒卵形、長さ7~15 cm、幅2.5~4.5 cm、微鈍鋸歯縁、鋭頭または急鋭尖頭鈍端、鋭脚またはくさび脚、側脈はやや不明。葉柄は長さ1~2.5 cm。腋生の集散花序は葉よりやや長く、長さ5~10 cm、10 数花、花梗は長さ4~7 cm、花は4 数、緑白色、径1~1.5 cm位、花弁はやや円形、全縁、長さ5 mm、花糸は葯より長く、花盤上につく。果実は球形、著しい4稜があり、長さ1~1.5 cm、熟して紫褐色、各室に数個の種子がある。各島。―日本(九州:天草、薩摩西南部以南)、 台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。


撮影:2012.6.5 沖縄県西表島

 樹を一見するとマサキと間違えそうでした。

今月の花-2013.6.12-22
リュウキュウマユミ(琉球真弓) Euonymus lutchuensis T. Ito
    ニシキギ科Celastraceae  ニシキギ属 Euonymus
 高さ2~4 m の細い低木、小枝は細く、4 稜があり緑色。葉は常緑、うすい革質、対生、披針状長楕円形~披針形、長さ4~5 cm、長鋭尖頭、鋭脚、疎鋸歯縁。葉柄は長さ3~5 mm。腋生の集散花序は細く、分岐少く、長さ2.5~5 cm、梗はきわめて細く1~3 花をつける。花は4数、径6 mm、 淡緑色、花弁は円形で全縁、萼裂片は扁円形で2細歯を有する。室果は4 全裂し、内1~2(~3)個の心皮だけが発達し、心皮は長楕円形、長さ8 mm位、仮種皮は橙赤色。奄美、徳、沖永、沖縄、久米、石垣、西表、与那国。―日本(九州南部、薩摩、黒島、中之島)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.5.14 沖縄県石垣島

撮影:2012.6.3沖縄県石垣島

撮影:2011.12.25 沖縄県西表島
撮影:2012.5.14 沖縄県石垣島

 割合に薄暗い林内に生育しています。

今月の花-2013.6.12-21
ヤエヤマネムノキ(八重山合歓木) Albizzia retusa Benth.
    マメ科 Fabaceae  ネムノキ属 Albizzia            
 海岸に多い高木で高さ12~15mに達する。葉は2回羽状複葉、羽軸は長さ10~20cm、無毛、羽片は2~4対、上方のものは長さ10~12cm、小葉は3~4対、楕円状長隋円形または倒卵形、長さ1.7~2.5cm、幅1~1.7cm、 鈍頭~凹頭、斜円脚、やや無柄、膜質、無毛、下面は多少淡白色。円錐花序は長さ10cm位、側枝は長さ5~7.5cm、頂端の花梗は細く、長さ2.5cm、有毛、花冠は長さ5mmで淡紅色、花糸は上端淡紅色で筒部は白色。莢果は扁平で帯状、長さ10~17cm、 幅2.5cm位、,種子は12~16個、卵形で長さ1 cm位。石垣、西表。―マレーシアおよびミクロネシア。(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.23 沖縄県名護市

撮影:2011.11.24 沖縄県名護市
撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

 名護市の物は植栽されていると思われます。夕方から咲き始めます。

今月の花-2013.6.12-20                                                 
ヤエヤマハマナツメ(八重山浜棗) Colubrina asiatica (L.) Brongn..
    
クロウメモドキ科 Rhamnaceae  ヤエヤマハマナツメ属 Colubrina   絶滅危惧ⅠB類(環境省)
 高さ6 m に達する無毛の斜上する藤本。葉は卵形、長さ5~9 cm、幅2~6 cm、 洋紙質、鋭尖頭、円脚、鈍鋸歯状鋸歯縁、 3行脈、表面は光沢があり、下面は淡緑色。葉柄は長さ8~l2 mm。腋生の集散花序は長さ1 cm位で葉柄より短い。花は有梗、帯黄緑色、径4mm。果実はやや球形、径7~9 mm、基部は宿存萼に包まれ、殼質、ゆるく裂開し内に3 種子を有する。種子は黒色で稜角がある。沖永、宮古、石垣、西表。―台湾、南中国、其他の熱帯アジア、ミクロネシア、濠州、南アフリカ(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。





撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

 目立たない小さな花ですが、絶滅危惧種に指定されています。

今月の花-20136.12-19
ギョクシンカ(玉心花) Tarenna gracilipes (Hay.) Ohwi
    アカネ科 Rubiaceae  ギョクシンカ属 Tarenna
 高さ2~3mに達する低木、幹は疎に分岐し、小枝は灰褐色でやや編稜形をなし径2~4mm、粗毛を散生する。葉は洋紙質、楕円形~長楕円形、時として等卵状楕円形、長さ10~15cm、幅4~7cm、鋭尖頭、鋭脚、全縁、乾けば帯青褐色となり上面はハムもうで下面は脈状に微毛を散生し、側脈は7~9対で下面に突出し、第2次脈はやや不明。葉柄は長さ1~3.5cmで無毛または微毛を散生する。托葉は3角形で尾状鋭尖頭をなし、長さ4~6mmで外面に微毛を散生する。頂生の散房花序は多花、基部から3叉分岐し径6~15cm、高さ6~10cmで多少有毛。花は白色、萼はつぼ状筒型で長さ1.5mm位、先端の5歯は卵形で鈍頭をなし長さ1~1.5mm、微毛を有し、花冠は高盆形、筒部は長さ3mm位で無毛、上部は幅1.5~2mm、内面は有毛で外面は無毛、裂片は戦場ヘラ形で長さ1cm位、幅2~3mmで鈍頭、雄芯は花筒湾部につき、花糸は短く長さ2mm位、葯は線形で長さ6~7mm、花柱は長さ2cmくらいで線状棍棒状をなし花筒内にある部分は有毛。果実は球形で黒熟し、径7~8mm、種子は通常6個で葯1/4をなし長さ4mm位。各島-日本(九州南部)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.5 沖縄県西表島

撮影:2007.8.19 沖縄県北大東島
撮影:2007.7.1 沖縄県名護市

 アルカリ性の土壌でよくみかけます。

今月の花-2013.6.12-18
ハテルマギリ(波照間桐) Guettarda speciosa L.
    アカネ科 Rubiaceae  ハテルマギリ属 Guettarda         
 常緑の小高木、小枝は太く通常大なる葉印で著しい。葉は広倒卵形、長さ12~30 cm、急鋭微凸端または鋭尖頭、円脚またはやゝ心脚、下面は小枝、葉柄、花序などとともに短柔毛を布き、側脈は約10対で太い。葉柄は長さ2.5~4 cm、托葉は卵形、有毛で早落性。集散花序は通常落下した葉脈から出て、長柄を有し、叉状に分岐し、平頂。花は各枝に少数つき、雑居、芳香があり、萼は歪状漏斗形、先端は切形、長さ2~3 mm、花冠は白色またはクリーム色で外面に絹毛を密布し、長さ3 (2.5~4)cm、舷部は5~6裂、径2.5 cm位、裂片は倒卵形。核果は球形~扁球形、径2~3 cm、 内果皮は木質で4~9室(まれに5~6室)。 宮古、石垣、西表、波照間。―台湾、其他の熱帯アジア、濠州、ポリネシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島
                              撮影:2012.2.7 沖縄県北西表島

 海岸の護岸沿いに生えていました。午前中には花は終わっていたので「夜間に開花する植物かも」と当たりをつけて撮影してきました。

今月の花-2013.6.12-17
ハマザクロ(浜柘榴)(マヤプシギ) Sonneratia aiba Sm.
    ハマザクロ科 Sonneratiaceae  ハマザクロ属 Sonneratia         準絶滅危惧(環境省)
 紅樹林内に生える常緑の高木で大きなものは高さ15m直径80cm に達する。根は水平に広く走り筍に似た多数の木質の気根を泥土中から垂直に林立し呼吸作用を営む。小枝はやや円形または鈍4稜形、対生、中空、節部は肥大し関節で落下し、径2.5~4 mm。葉は対生、厚い肉質、卵形~卵状円形、鈍頭または円頭、やや円脚または短鋭尖脚、全縁、長さ 5~8 cm、中肋は両面にやや凸出し、 側脈は細くやや不明。葉柄は丈夫で長さ 5~10 mm、扁平。花は小枝の先端に単生、花径は 4~5 cm、萼は長さ3 cm位で革質、萼筒は鐘形で長さ幅ともに1.5cm位、裂片は5個で3角形でとがり長さ1.5 cm、幅1 cm、 花弁は 0、雄芯は著しく多く、白色、萼筒の喉部につき子房はほとんど分離し約20室,花柱は線形で長さ4 cm位、柱頭は頭状。果実は扁球形、径3 cm位、底部は萼筒にゆ着し、裂片は宿存し外曲する。西表。―熱帯アジア、ミクロネシア、濠州、東アフリカに分布する(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.12.22 沖縄県西表島

撮影:2011.11.6 沖縄県西表島
撮影:2012.6.4 沖縄県西表島
 

 マヤプシギの方が一般的なのかもしれません。潮間帯に生え、夜間に開花するのでなかなか花は撮影できませんでした。

今月の花-2013.6.12-16
ゴバンノアシ(碁盤の脚) Barringtonia asiatica (L.) Kurz 
  
サガリバナ科 Lecythidaceae  サガリバナ属 Barringtonia   絶滅危惧IA類(環境省

 高さ8~15mに達する高木。葉は互生、革質、無柄、倒卵形~倒卵状長楕円形、全縁、長さ20~40 cm、 鈍頭、狭脚、表面は光沢があり下面とともに無毛。総状花序は上向して短く、少数花、萼筒は長さ1 cm 位、裂片は2~3個、長楕円状倒卵形、凹面、緑色、長さ2.5 cm位、花弁は4個、白色(のち帯褐色に変色)、長楕円形、長さ7~8 cm、 幅 3~4 cm、早落性、雄芯はきわめて多数で細長く、基部はゆ合し、長さ10~12 cm、下部は白色で上方に行くにつれ帯紫色となり、葯は小形で黄色、花柱は細く、長さ13 cm、帯紫色。果実は倒卵形、鋭い4(まれに5)角形、長さ8~14 cm、 幅 8~12 mmで碁盤の脚に似て、内部に1個の大きな種子を有する。石垣、西表、海岸林。―セイロン、マレーシア、ミクロネシア、濠州、ポリネシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2012.6.29 沖縄県西表島
撮影:2012.6.29 沖縄県西表島

 夜間に開花し、翌朝にはしぼんでいます。庭に植栽されている物を撮影しましたが見事でした。

今月の花-2013.6.12-15
シマソケイ(島素馨) Ochrosia opositifolia (Lam.) K. Schum.
    キョウチクトウ科 Apocynaceae  ヤロード属 Ochrosia         絶滅危惧ⅠA類(環境省)
 常緑の小高木、全株無毛、樹皮は灰白色でざらつき、枝は輪生し、小枝は円くて太い。葉は普通の枝では3~6個の輪生、花枝では3~4個の輪生、革質、広倒披針状へら形~へら状倒卵形、長さ7~20 cm、 幅4.5~8 cm 円頭またはまれに微凸状円頭、くさび状漸尖脚、表面は深緑色で光沢があり、下面は淡色、側脈は下面に著しく、中肋からやゝ直角にでて、細脈は疎に網眼状に分岐し、葉縁の内側を縦に走る脈は明らか。葉柄は長さ1~4 cm。 集散花序は枝端に生じて複生し、 2~4 輪生し、長さ8~11 cm 、 花梗は5個、長さ5~8 cmで太く、2~4叉分岐し、枝は花梗より数倍も短く、開出し、先端に多数の花をつけ、小包は卵形でごく短くやゝ鋭頭 、小花梗は長さ1.5~2.0 mm。 花は白色、蕾で長さ1 cm位、 萼は長さ3 mmで5裂し、多肉質、裂片は上向し円形、 花冠は有脚盆形で多肉質、 5裂し、喉部には短い縦じわがあり、筒部は長さ3 mmで雄芯の下部には開出毛を布き、裂片は開出し長楕円形、長さ7 mm、鈍頭、 葯は卵形で鋭頭、花糸はきわめて短く基部に微毛があり、柱頭は円板状で基部に無毛の環がある。核果は橙黄色で長楕円形をなし円頭、長さ6 cm、幅 2~3 cm。 宮古、伊良部、石垣、西表。―セイロン、アンダマン諸島、マレーシア、ミクロネシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。




撮影:2012.6.5 沖縄県西表島           

 いつも宿泊する旅館の女将さんの案内で撮影してきました。つややか葉と黄色の実が印象的でした。

今月の花-2013.6.12-14
ヤエヤマノボタン(八重山野牡丹) Bredia yaeyamensis (Matsum.) Li
    
ノボタン科 Melastomataceae  ハシカンボク属 Bredia
 高さ1~2 mの低木、茎は疎に分岐し、2~3年枝は紫褐色、径 2.5~3 mm、 無毛、中部は中空、1年枝は無毛またはやや無毛。 葉は対生、革質、長楕円状倒披針形、披針状長楕円形、まれに楕円形、倒卵状長楕円形、長さ5~15cm、幅1~6 cm、鋭尖頭、鋭脚、円脚またはやや心脚、疎な微鋸歯縁、両面無毛、3行脈、側脈は16対位、細くやや不明。葉柄は丈夫で長さ1~4 cm、無毛。頂生の集散花序は梗とともに長さ5~7cm、4~15花。花は紅色、萼筒は長さ5~6 mm、頂端は4浅裂し、花弁は楕円形,長さ1.5 cm 位、雄芯は無毛、 葯は線状披針形で鎌形をなし長さ1 cm 位、花糸は長さ8 mm、花柱は長さ2 cm。 花梗は長さ2~2.5 cm。 小花梗は長さ1.5 cm位で下から1/3位の所に関節がある。室果はやや肉質、洋梨形、切頭、長さ5 mm位、種子は長さ0.8 mm位。石垣、西表。―固有(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。




撮影:2012.6.5 沖縄県西表島             撮影:2012.6.3 沖縄県西表島

 林縁でドキッとする程の鮮やかなピンクの花が咲いたので近づいてみるとこの花ででした。

今月の花-2013.6.12-13
ケナシツルモウリンカ(毛無蔓茉莉花) Tylophora tanakae Maxim. var. glabrescens Hatus. ex T.Yamaz.
    キョウチクトウ科 Apocynaceae  オオカモメヅル属 Tylophora        準絶滅危惧(NT)
 全株がほとんど無毛なこと以外はツルモウリンカと変わらないようです。宇治群島、トカラ列島(平島)、北大東島、南大東島、宮古島、与那国島。

撮影:2010.12.11 沖縄県北大東島

撮影:2010.12.11 沖縄県北大東島 

 花は未撮影です。

今月の花-2013.6.12-12
ツルモウリンカ(蔓茉莉花) Tylophora Tanakae Maxim.
    キョウチクトウ科 Apocynaceae  オオカモメヅル属 Tylophora
 長さ30~100 cm位に達する多年生蔓草、若枝には淡褐色の軟毛があり径1.5 mm位。葉は卵状楕円形~楕円形、鋭頭~円頭で微凸端、円脚~浅心脚、全縁、長さ2~7.5cm、上面は(特に)脈上に縮毛を多少散生し、下面は表面より毛が多いがときとしては脈上をのぞきやゝ無毛となる。葉柄は長さ5~20 mmで多少有毛。腋生の集散花序は傘形状でやゝ疎花、径2~3 cm、 総梗は細く長さ1~2 cmで有毛、 小梗は糸状で長さ1cm 以下、無毛 、花冠は淡黄色でときとして中心部は多少帯紫色、径5 mm位で5深裂し、裂片は3角状披針形で鋭頭、長さ3 mm位で無毛、萼は5深裂し径2.5 mm位、裂片は狭3角形;副花冠は芯柱よりわずかに短い。骨突は2個で約160°に開き線状披針形、先端は細長くとがり、長さ5 cm、径7mm位、表面は無毛。各島―日本(南九州)(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2011.9.9 沖縄県西表島

撮影:2007.5.19 沖縄県国頭村
撮影:2011.10.12 沖縄県大宜味村          
 
 この植物はリュウキュウアサギマダラの食草です。

今月の花-2013.6.12-11
モロコシソウ(唐土草) Lysimachia sikokiana Miq.
    サクラソウ科 Primulaceae  オカトラノオ属 Lysimachia
 高さ30~80cmに達する多年生草本、茎は短い根茎から1~2本でて無分岐または疎に分岐し多少有稜、全株無毛。托葉は倒披針形で長さ 3~6 mm。葉は卵形~卵状披針形、卵状楕円形、膜質で乾けば一種の芳香があり、長さ3~15 cm、 幅1.5~6.7cm、 鋭頭または鋭尖頭、狭脚、全縁、側脈は4~6対で下面に突出する。葉柄は長さ1~2.5 cm。花は葉腋に単生し、鐘形で5中裂し、径1cm位で黄色、裂片は3角状披針形で長さ5~6 mm、 雄芯は5個、花糸は長さ1 mm位、葯は糸状3角形で長さ4 mm位、萼は5深裂し、裂片は卵形で尾状鋭尖頭をなし長さ3 mm位、辺縁は全縁で粒状の腺毛を密布する。室果は球形で径4~6 mm、 灰白色で無毛、先端には長さ3 mm位の柱頭を宿存する。種子は卵形、黒褐色で長さ1 mm位。果梗は糸状で多少下向し長さ3~7 cm。各島。―日本(関東南部、伊豆七島、四国、九州)、台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2011.7.20 沖縄県西表島
撮影:2007.7.16 沖縄県名護市
 
 昔は植物体を乾燥した物が衣服の虫除けに使われていました。そうです昔のオバーのにおいです。

今月の花-2013.6.12-10
タカサゴシラタマ(高砂子白玉)(ヤエヤマシラタマ) Symplocos glauca(Thunb.)Koidz.
   ハイノキ科 Symplocaceae  ハイノキ属 Symplocos
 高さ5 m位に達する常緑の小高木、幼條、若葉と葉柄には短剛毛を有する。葉は長楕円状楕円形~長楕円状倒卵形、長さ15~27 cm、 幅5~10 cm、鋭尖頭、鈍脚、剛毛端に終る鈍鋸歯状鋸歯縁、洋紙質、両面ともに中肋および脈上をのぞき無毛またはやや無毛、側脈は14~16対。葉柄は長さ1.5~3 cm。花は腋生または葉の落下した枝に生じ、雑居、短い集散花序、白色、 径1 cm位、萼片は卵円形、長さ4 mm位、 鈍頭、花弁は長さ7 mm、卵状楕円形、雄芯は多数、子房は無毛、花柱は長さ1.5 mm位で中央まで 3~5 裂し、花梗は長さ1~2 cm。液果は球形、径1 cm位、乳白色に熟し、内に粒液と多数の小さい種子を有する。石垣、西表。―台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.3 沖縄県西表島

撮影:2012.6.3 沖縄県西表島

撮影:2008.5.25 沖縄県西表島

撮影:2012.7.20 沖縄県西表島
                              

 薄いピンク色のベル状の花がとてもかわいらしいです。

今月の花-2013.6.13-9
アカミズキ(赤水木) Wendlandia formosana Cowan
    アカネ科 Rubiaceae  アカミズキ属 Wendlandia
 常緑の小高木、樹皮はうすく褐色を呈する。小枝は扁円形で多少微毛がある。葉は対生、うすい革質、倒卵状長楕円形~長楕円形、長さ10~15 cm、 幅3~7 cm、鋭尖頭、狭脚、全縁、両面無毛、側脈は5~8対で下面に突出し、細脈と網状脈は下面で著しい。葉柄は長さ 1~2 cm、無毛。托葉は広3角形で尾状鋭尖頭、外面は短圧毛を散生する。頂生の円錐花序は長さ10~20 cmで多花,短圧毛を密布し、包は葉状で長さ1~2 cmに達し、有柄。花は短柄を有し、萼は鐘状で長さ1.5 mm 位、無毛、裂片は狭卵形、鈍頭、長さ0.3 mm、微毛縁、花冠は白色で外面は無毛、筒部は長さ4.5 mm、径1mm、 喉部は有毛、裂片は狭卵形、鈍頭、長さ1mm、反曲し、雄芯はわずかに抽出し、葯は長さ1mm、花柱は多少抽出し、柱頭は少しふくれ先端は2岐する。室果は球形、平滑、径1.5~2.0 mm。 種子は小さくわずかに翼がある。奄美、徳、沖永、沖縄、石垣、西表、与那国。―台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.4 沖縄県西表島

撮影:2006.6.4 沖縄県西表島
撮影:2006.6.27 沖縄県金武町            

 沖縄の北部の山々(ヤンバル)では、国道沿いでも時々見かけられます。

今月の花-2013.6.12-8
ギョボク(魚木) Crataeva falcata (Lour.) DC.
    フウチョウボク科 Capparaceae ギョボク属 Crataeva 
 落葉の小高木、小枝は赤褐色で皮目が著しい。葉は3出、開花時には落下する。小葉は披針形、卵形~狭卵形、長さ8~12 cm、 鋭尖頭、狭脚、紙質、下面は灰白色で無毛。葉柄は長さ5~6 cm、小葉柄は長さ2.5 mm位。頂生の短い散房花序は長さ10cm位。花は径4~6 cm、 萼片は披針形、鋭尖頭、長さ3~4 mm、花弁は4個、倒卵状円形、長い爪を有し、黄白色、長さ15~25 mm、雄芯は多数、紫色、長さ4 mm位、子房は狭卵形、長さ4~5 mm、 柄は小梗と同長。液果は卵形または楕円形、長さ5cm位、外面に斑点があり、腺質毛を布く。種子は多数、腎形、小形、臭気ある粘質のパルプに包まれている。各島。―日本 (九州南部、大隅および薩摩半島南部付近以南)、 台湾、南中国、東南アジア、マレーシア(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.5 沖縄県石垣島

撮影:2012.6.5 沖縄県石垣島
撮影:2007.6.18 沖縄県うるま市     

 石灰岩の山で見られます。高い位置で花を咲かせていました。この木はツマベニチョウの食草のようです。

今月の花-2013.6.12-7
リュウキュウボタンヅル(琉球牡丹蔓) Clematis grata Wall. var. ryukyuensis Tamura
    
キンポウゲ科 Ranunculaceae  センニンソウ属 Clematis
 蔓性灌木、新梢は伸長し有毛、径1~1.5 mm 位。葉は対生、3出、小葉はやや膜質、卵形~広卵形、まれに卵円形、長さ2~6cmに幅1.5~5 cm、鋭頭または短鋭尖頭、広くさび脚、切脚または浅心脚、往々3裂し、さらに少数の微頭状鋸歯があり、上面は多少伏毛を布きまれに中肋を除きやや無毛、下面には長い伏毛を密かする。葉柄は長さ2~6 cmで有毛。花序は肢生の葉を伴ふ集散状円錐花序、長さ3~10 cm。 花は白色、径1.5 cm位、 萼川よ4個、長楕円状披針形、長さ7 mm 位で外面に白短毛があり、雄芯は長さ4 mm位、 葯は長さ1mm位。痩果は卵形で開出毛があり、長さ2~3 mm、花柱は長さ1.5~3 cmで長さ2.5mm位の開出長毛を密布する。各島。一円有。-なお基本種は台湾、中国に分布する(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。



撮影:2007.1.27 沖縄県名護市         

 沖縄県内では至る所に繁茂しています。記載には花は白色になっていますがクリーム色をしています。

今月の花-2013.6.12-6
サンヨウボタンヅル(サンヨウ牡丹蔓) Clematis alsomitrifolia Hay.
    キンポウゲ科 Ranunculaceae  センニンソウ属 Clematis
 常緑の藤本、茎は円く15~16本の縦條があり節間は長さ7 cm位。葉は2回羽状複葉、円形~長楕円形、径10 cm 位、長さ10~20 cm、 小葉は5~9個、卵状長楕円形~広卵形、長さ3~7.5 cm、 幅2~4.5 cm、 短鋭尖頭または鋭頭、円脚またはやや心脚、やや革質、下面はやや灰白色、 3~5行脈、細脈は両面に突出し、全縁。総葉柄は長さ4~7 cmで無毛、小葉柄は長さ1~3 cm。 円錐花序は長さ10~20 cm、頂生および肢生、分岐し、側枝は50°位の角度にでて対生する。小花梗は長さ10~15 mm、小包は線形。花は乾けば帯褐黒変し、萼片は4個、線状長楕円形、長さ1 cm位、3脈;雄芯は約30個でほぼ同長、花糸は長さ3~6 mm、 葯は長さ2 mm。痩果は披針状長楕円形、有毛、長さ5~6mm、花柱は長さ1.5~2 cm、長さ3 mm位の開出毛を密布する。沖縄。-台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.5.16 沖縄県国頭村

撮影:2012.6.16 沖縄県国頭村
撮影:2012.5.16 沖縄県国頭村

 アルカリ性土壌の林縁で樹冠にまで這い上り、一杯花を咲かせます。沖縄のセンニンソウの仲間では最も小さい花ではないでしょうか。

今月の花-2013.6.12-5
センニンソウ(仙人草)Clematis terniflora DC. var. robusta (Carr.) Tamura
   キンポウゲ科 Ranunculaceae  センニンソウ属 Clematis
蔓性の多年生草本。葉は3出または羽状複葉、小葉は3または5個、卵形、長さ3~10cm、鋭頭または鈍頭、広くさび脚、円脚または浅心脚、全縁、時として多少分裂する。腋生の円錐花序は多花、無毛、長さ10cm内外。花は径2~4cm、白色、芳香、剪片は倒披針状長楕円形、長さ1~2cm、外面はやや無毛、雄芯は長さ不同で最外部のものは最も長く、花糸は長さ3~5mm、葯は線形で長さ1.5~2mm。痩果はやや卵形、扁平、長さ6~8mm、幅3~4mm、伏毛を有し、花柱は長さ1.5~2cmで、長さ3mm位の開出白毛を密布する。奄美、徳、喜界、沖縄、久米、伊江、伊平屋、各地ともまれ。-日本(北海道~九州)、朝鮮、中国、台湾、小笠原(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.1.17 沖縄県国頭村

撮影:2012.1.17 沖縄県国頭村
撮影:2006.6.25 沖縄県国頭村           撮影:2006.10.1 沖縄県国頭村
 
 センニンソウは芳香があるようなので、次回は確認します。

今月の花-2013.6.12-4
ヤンバルセンニンソウ(山原仙人草) Clematis Meyeniana Wa1p.
    キンポウゲ科 Ranunculaceae  センニンソウ属 Clematis
 常緑の藤本。葉は3出、小葉は卵形~卵状長楕円形、薄い革質、長さ5~12 cm、心脚~円脚、鋭尖頭、全縁、両面無モ、表面は光沢があり、3~5行脈、下面は細脈が著しく突起する。葉柄は長さ5~9 cmで無毛。腋生の円錐花序は長さ10cm内外で多数の花からなり無毛;包は小形で線形。花は径2~2.5 cmで白色、 呼片は長楕円状披針形、長さ1~1.5 cm、鋭頭、背面は辺縁の白毛を除き無毛;花糸は長さ2.5~5mm、葯は線形で長さ5mm位、幅1.5~2 mm、花柱は長さ1.5~2 cm、 淡黄色の長さ3 mm位.の開出毛を密布する。各島。一日本(種子島、屋久島以南)、」台湾、中国、印度支那、比島(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2006.6.5 沖縄県宜野座村

撮影:2005.7.4 沖縄県
撮影:2006.6.5 沖縄県宜野座村           撮影:2007.8.26 沖縄県金武町 
 
 茎は紫ががかります。

今月の花-2013.6.12-3
サキシマボタンヅル(シナボタンヅル)(先島牡丹蔓) Clematis chinensis Osbeck
    キンポウゲ科 Ranunculaceae センニンソウ属 Clematis
 半常緑の藤本、茎は長く伸長して分岐し、新梢は多少有毛。葉は対生、3出または5出、卵形または卵心形、卵状披針形、乾けば黒変し、長さ2~6 cm、 鋭頭、円脚または心脚、上面は脈上を除き無毛、下面にははじめ伏毛があるが後にはやや無毛となる。葉柄は長さ3~4 cmで有毛。散房花序は3出分岐、花軸は有毛、包は短柄、長楕円状披針形、鋭頭、長さ8 mm位、背面には白短毛があり、花糸は長さ2~3 mm、葯は線形で長さ1.5mm。痩果は卵形、長さ3 mm、幅2 mm、 開出長毛を布く。沖縄(島尻)、久米、宮古、伊良部、石垣、黒島、西表。一台湾、南中国(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引)。

撮影:2012.6.23 沖縄県本部町


撮影:2012.6.2 沖縄県石垣島
撮影:2012.7.1 沖縄県石垣島

 木に這い上り一杯花を咲かせます。

今月の花-2013.6.12-2
ヤンバルアワブキ(山原泡吹) Meliosma rhoifolia Max.
    アワブキ科 Sabiaceae  アワブキ属 Meliosma
 高さ20 m に達する落葉高木、幹は真直、樹皮は褐色で平滑、冬芽は裸芽で褐毛を密布する。葉は太い小枝の先端に束生し、奇数羽状複葉、長さ30~40 cm、小葉は3~10対位、楕円状長楕円形~披針状長楕円形、ときとして卵状長楕円形、長さ4~10 cm、鋭頭または鋭尖頭、くさび脚、低平な疎鋸歯縁、無毛。葉柄の基部はふくれる。頂生の円錐花序は長さ幅ともに20 cmに達し、花軸には褐色の短剛毛を有するが結実期には平滑となる。花は白色で径2 mm位。果実は球形、径4~5 mm、 初め赤熟し後黒変する。奄美、徳、沖永、沖縄、石垣、西表、与那国。―日本(八丈島)、 台湾(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2011.6.6 沖縄県国頭村

撮影:2011.6.6 沖縄県国頭村
撮影:2012.6.29 沖縄県西表島             
 
 かなり高い位置で咲いていたので、花の形態が確認できていません。花のにおいはするのだろうか?

今月の花-2013.6.12-1
リュウキュウガシワ(琉球柏) Cynanchum liukiuense Warb.
    キョウチクトウ科 Apocynaceae  カモメヅル属 Cynanchum

 高さ数mに達する多年生蔓草、全株ほとんど無毛でやゝ粉白色。葉は対生、卵形~卵状楕円形、長さ5~9 cm、 幅2.5~6 cm、短鋭尖頭、円脚~浅心脚、全縁、 洋紙質、側脈は5~6対で明らかでほとんど突出しない。葉柄は長さ1.5~2.5cmで上面は有毛、基部には往々1対の葉状托葉がある。托葉は歪状卵形で長さ0.5~2.5 cm。腋生の集散花序は傘形状で長柄を有し径2 mm位、総梗は長さ1~2.5 cm 位で微毛があり、小花梗は長さ2~5 mmで有毛。花は径7 mm 位 、花冠は5深裂し、裂片は披針状長楕円形、鈍頭をなし、帯黄紫色、長さ4 mm位。萼は5深裂し、裂片は卵形、鈍頭で長さ0.8 mm、毛縁で背面は有毛、 副花冠は黄色で芯柱よりはるかに長く、長さ2.5 mm位,裂片は3角状披針形で長さ1.5 mm位。室果は披針状長楕円形、長さ7cm位、幅2 cm位、 種子は扁平で長さ1 cm、 幅7 mm位、種髪は長さ3 cm位。伊良部、宮古、石垣、西表、与那国。―比島。―本種は台湾の C. formosanum Hemsl. (ホウライイケマ)ときわめて近いが葉は円脚または心脚となり、先端は鋭尖頭となり、葉柄が長いので容易に区別できる。八重山群島にホウライイケマの報告があるのはおそらく本種の誤認と考える(琉球植物誌追加訂正版 初島住彦著から引用)。

撮影:2012.6.2 沖縄県西表島

撮影:2011.10.6 沖縄県西表島


撮影:2011.7.22 沖縄県西表島
                              

  以前はガガイモ科とされていました。