タイワンエビネ(台湾海老根) Styloglossum speciosum (Blume) T.Yukawa et P.J.Cribb(←Calanthe formosana)
    ラン科 Orchidaceae  スティログロサム属
Styloglossum     絶滅危惧IA類(環境省)、絶滅危惧IB類(沖縄県) 
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 林床に生える常緑の地生ランで、高さは50〜70cm。径1cmの肉質の根茎を有する。根は節に密生する。偽球茎は長卵形〜棍棒型、長さ4〜5cm、茎1cmで5〜6節からなり、しばしば葉鞘で覆われる。葉は5〜6枚、ほぼ2列性、倒披針形、長さ40〜60cm、巾7〜8cm、先端は鋭尖形、基部は短い葉柄に流れ、ほぼ5葉脈が有る。花茎は30〜40cmの長さで、下部には2,3個の管状の鱗片を有し、着花部分は10〜15cmの長さである。苞葉は、白っぽく、長披針形、長さ2.5〜3cm、早落性である。小花梗と子房は10〜20mm無毛。花は黄色。背面の萼片は長楕円形、長さ12〜13mm、巾4〜5mm、先端は鋭尖形、基部で切れ、5脈。外側の萼片はほぼ同形であるが、わずかに弯曲する。花弁は倒卵形、長さ12mm、巾6〜7mm、先端はとがる、基部で結合し、7脈、凹形。唇弁は基部で蕊柱に結合し、長さ7〜9mm、蹄型、3列し、外裂片は卵形〜三角形あるいはほぼ長方形、長さ2.5mm、頂部の裂片は卵形〜長方形、長さ5mm、先端部は切れるかわずかに波状を呈し、頂部近くでは裂けないか、2裂し、凹頭ないし鋭頭、花盤は基部で2個カルスが立ち上がる、距は長さ8〜10mm、わずかに前方に弯曲する。蕊柱は太く、長さ4〜5mm、全縁の唇弁基部に合着する。葯は卵形〜披針形、長さ3mm。花粉塊は細く、棍棒型、長さ2mm、短い花粉塊柄で粘着体(viscidium)に合着する。粘着体は線状。柱頭は1個、半月型。嘴状体(rostellum)長さ3mm、鋭尖、蕊柱部に明瞭に突き出る。沖縄本島、西表、石垣、台湾、海難、香港、マレー半島、タイ、ジャワ、ボルネオ、スマトラ、フリッピン(Degital Flora of Taiwannから引用、http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=100&taxon_id=242412436)

撮影:2011.10.22 沖縄県西表島

撮影:2011.10.22 沖縄県西表島

撮影:2011.10.22 沖縄県西表島

撮影:2012.12.21 沖縄県西表島



撮影:2015.1.4 沖縄県国頭村

      撮影:2015.1.4 沖縄県国頭村

 心が吸い込まれるような感動でした。川沿いの湿度の高い場所に生育していました。沖縄本島ではほとんど見つけることは不可能です。記載文は自身で翻訳したので間違いが多々あると思います。英文に詳しい人は直接アクセスして確認してください。最近の文献(https://www.kahaku.go.jp/research/publication/botany/download/40_4/BNMNS_B40-4_145-151.pdf)にはCalanthe formosanaCalanthe spesiosaからStyloglossum speciosaになるようなことが書かれていました。